2019年8月19日 (月)

情報編集力と遊び

先日「10年後、君に仕事はあるのか?」と厳しい題名の藤原和博氏による講演を聞く機会があった。 AIに仕事を奪われないためには「情報編集力」が大事とのこと。情報編集力を鍛えるには、子供の頃の遊びが有効だったそうだ。遊びの中で想定外のことに対応してきたかが訓練になると言う。それでは、大人はどうすれば良いのかと疑問を持った。アクティブラーニングが方法の一つらしい。

藤原和博氏によると「生きる力の逆三角形」という図がある(図自体は、講演録を検索した見つかる)。下に「基礎的人間力(人柄)」を、左に「情報処理力(基礎学力)」を、右に「情報編集力(思考力・判断力・表現力)」を配置している。右と左のバランスが大事。情報編集力は意識して維持しないとできない、訓練が必要だと。図を見ると「基礎的人間力(人柄)」は家庭教育がベースとなるらしい。「情報処理力(基礎学力)」は高校までの学校教育で学ぶ知識や技能。いわゆる正解のある問題を的確に処理する能力。コンピュータが発達すれば、知識などは外化できてしまう。

図解では「情報編集力(思考力・判断力・表現力)は5つのリテラシーで構成されている。コミュニケーション、ロジカルシンキング、シミュレーション、ロールプレイ、プレゼンテーション。何か馴染み深い単語が並ぶ。

一方で、最近『質問する、問い返す ー主体的に学ぶということ』(岩波ジュニア新書)という本を読んだ。教育現場を10年以上取材してきたジャーナリト名古谷降彦氏が「アクティブラーニング」の有効性などを述べている。哲学対話でメタ認知が向上したという点に興味を持った。一例として「トロッコ問題」を挙げられていた。サンデル教授の著書でも読んだが、哲学対話は教室や哲学カフェに限らないだろう。最近では、ベーテ・有理・黒崎氏の『ソード・ワールド2,5リプレイ』でプレイヤーに「トロッコ問題」を提示していた場面を思い出した。

歴史家ホイジンガは文化史を研究して「人間は遊ぶ存在である」と『ホモ・ルーデンス』で語っている。「情報編集力」を磨くのに遅いことはない。大人でも、遊んで遊んで、その中で想定外に対応することを重ねれば鍛えられるのではないか。遊ぶには時間リソースの管理が難しいのだが・・・。

2019年8月17日 (土)

マーダーミステリーを遊んだ感想と期待

中国で「マーダーミステリー」が流行している。Role&Roll vol.178の安田均先生の記事「ゲームを斬る」やゲームマスタリーマガジンvol.8の友野詳先生の記事「最新TRPG関連情報」を読んで関心を持っていたところ、大阪のゲームサークルあすたりすく会員N氏が例会に持ち込んで、2回遊ぶ機会を得た。1回目は7月7日、台湾製の『約束の場所へ』。2回目は、8月4日、会員N氏の自作シナリオ(6-8人用、アルファ版)。戦闘ルールや神話伝承の設定などから、『王府百年』を参考にしていると推測される。プレイヤー6人のうち5人は2回とも参加。8月参加のゲストさんには燦々たる1日で申し訳ないことをした。いろいろと残念な結果に終わったが、マーダーミステリー自体には今後の改善/発展の可能性を感じた。また、中国記事の翻訳を見たり、日本でもゲームカフェで遊ばれているとか俳優によるゲーム鑑賞イベントという記事を見ると、ゲームのビジネスモデルの変革とも読み取れる。今後の期待を込めて、感想と気付いた点を書き記したい。

 

ゲームを楽しめるかには3つの要素がある。1つは、シナリオ完成度。2つめに、適確で公正な進行役。3つ目はメンバー次第。イベントかサークルか、その折衷メンバーかで変動幅や楽しみ方が変わってくる。TRPGの楽しい条件だが「マーダーミステリー」も同様だろう。進行役に関しては、TRPGのゲームマスターやボードゲームのインスト、あるいは会議のファシリテーターで経験を積んでいて、自他共に認めるスキルがあれば十分だろう。

 

プレイヤー適性は3点考えられる。まず、ミステリ好き。一般開催ではミステリ嫌いが参加しないだろうが、サークル等の場合は人数調整で参加する場合がある。ミステリを楽しむという場の空気感が変わってくる。2番目には、進行手順への慣れ。2回以上参加すれば要領はわかる。初回は馴染みにくい。「人狼ゲーム」等の経験があればハードルが下がる。情報収集・交渉・推理という構成は、TRPG『シノビガミ』『インセイン』に近い点がある。1990年代の遊演体ネットゲームとも似通っている。これらのゲームが好きな人は嗜好が合うだろう。3番目には、外交交渉術。1人で入手できる情報は1/8程度。謎解きのために、他人と交渉して情報交換する必要がある。調査時間には手番などなく、1,2人のプレイヤーと密談する。このあたり『ディプロマシー』の交渉フェイズと似ている(なるほど、秋口ぎぐる先生が推すわけだ)。外交交渉術は慣れていない人には難しい。交渉不得意な思考型プレイヤーが1人で考え込んでしまう状況も起こり得る。

 

ゲームを楽しめるか最大の鍵は「シナリオの完成度」だ。市販シナリオを読んでいないので、シナリオのバグなのか進行役の不手際か判断が付きにくいが。敢えて重大な欠点を書くと、2回のシナリオにはプレイヤーの遊びやすさの観点が欠けていた(全てのマーダーミステリがそうだと思いたくない)。不条理なルールが3つ。1つめは、TRPGならGMが最初に描写する基本情報がわからない。いま居る建物の見取り図さえ秘密情報なのだ。2つめに、PCの所持品がなぜか失われて、他人が入手した後に交換するという手順を経ないと回収できない。3つ目は、自分の担当キャラ(PC)に関する秘密情報を知らない状態で開始する(8月は少し解消されて、最初に見た後で進行役に没収された)。4つめに、PCのステータスが担当プレイヤーにも隠されている。整合的なルールのもとで遊ぶゲーマーにとっては、理不尽なルールがあると大きな障壁になる。開始前に遊ぶ気が失せる。

次に致命的ではない不適合が3点。1つには、情報量の過不足。シナリオ作者はPC人数分の情報冊子を作成する。全般的な状況設定、PC設定、殺人事件に関するタイムライン、個人の勝利条件などを記載している。情報量が多すぎると把握できないし、少なすぎるとゲーム内状況を理解できない。7月の市販シナリオではフレーバーテキストが多すぎた。N氏自作シナリオでは逆に、簡素すぎて情報不足だった。一般論では「トヨタ式A3情報整理」を聞いたことがある。A3一枚がちょうどいい程度。他にも『1分で話せ』というプレゼン参考書を読んだこともある。2点目に、やはり情報不足。ミステリ謎解きの3要素(1)フーダニット (Whodunit = Who (had) done it)  (2)ハウダニット (Howdunit = How (had) done it)  (3)ホワイダニット (Whydunit = Why (had) done it) それぞれについて適切に情報を提示しないと解きにくい。シナリオ全体の情報のうち、Who, How, Whyに関わる情報が少なすぎる。3番目に情報入手量。7月の市販シナリオでは一応全情報がプレイヤーに提示された(情報共有するかは別問題として)。だが、N氏自作シナリオでは、約3割の情報が不明のままゲーム解決を迫られた。8月のテストプレイでは偶々正解にたどり着けたが・・・。一方で、外れ情報的なミステリ本筋と関係ないパロディネタも気になった。

 

今回のことで、サークルの密室卿(自称)という後輩を思い出した。TRPGでミステリを遊ぶことに真摯で公平で真剣だった。3年の研究の後、「ノックスの十戒」「ヴァン・ダインの二十則」を参考に「ミステリーシナリオ二十則」を考案した。サークル会報(2008年3月)に寄稿された記事を抜粋引用する。

------ (以下、引用)---------------------------------------------------------

「密室卿のミステリーシナリオ二十則」

1. ミステリーシナリオの中心は謎解きでなければならない。謎解きが中心でないミステリーシナリオはもはやミステリーシナリオではない。

2. 謎解きの謎はプレイヤーやPCにどこが謎なのかよく分かるように提示しなければならない。

3. 謎解きの手がかりはPCが調査すれば発見されるようにしなければならない。

4. 謎解きの手がかりはPCが謎解きをするまでに出すようにしなければならない。PCが手がかりを手に入れていなければPCを誘導しなければならない。

5. プレイヤーがよく知らない技術や慣習や呪文が謎の鍵になるならば、それを謎解きまでにPC(プレイヤー)に提示しなければならない。

6. 全てのPCとプレイヤーにとってよく分からないものを出してはいけない。どうしても出す場合はGMがきちんと説明しなければならない。

7. GMは状況説明が大変な謎、例えば、複雑な機械的な謎などを出すべきでない。

8. ミステリーシナリオには死体やありえない状況などインパクトとなる物があったほうがいい。

9. 真の犯人は一人のほうが望ましい。ただし、端役の従犯者は除く。

10. プロの犯罪人を犯人にするのは避けるべきである。アマチュアの方が魅力ある犯罪を作り出せるためである。

11. 真犯人の犯罪の動機は恨みや金など個人的な方が良い。また、動機はすごいものほど良い。そしてそれをPCの調査や謎解きの結果判明するとなおのこと良い。

12. 犯人が犯す犯罪は結果として謎にならなければならない。そしてその謎をシナリオの中心にしなければならない。

13. PCたちは謎を率先して解決する探偵、または探偵役でなければならない。

14. PCたちを謎解きに積極的に参加するようなキャラクターに設定するのが望ましい。

15. PCたち名探偵は結果的に知恵を働かせずに事件を解決してはならない。知恵を働かせないPCたちは名探偵ではない。

16. 探偵役のPCは探偵らしい行動を取るべきである。そのために、多少メタ的思考をしてロールプレイしても構わない。

17. プレイヤーやPCたちはシナリオの雰囲気に合わせなければならない。あわせるためなら多少、キャラクターの行動のおかしさは無視すべきである。

18. PC、とくにPC1は最後に皆を集めて「解決編」をやるのが望ましい。ただし、無理にする必要はない。

19. 探偵役のPCは謎を解いて真相を暴き、犯人に到達しなければならない。

20. プレイヤーはGMの出した情報や伏線を書きとめる、暗記するなどして覚えていなければならない。

-----------(引用ここまで)-----------------------------------------------------

 

この記事はTRPGの話ではあるが、「基本指針」であり、TRPG以外でもミステリのゲームを扱う際には参考にできるはずだ。一方で、密室卿と一緒に遊んだ経験もふまえて、自分は「プレイヤーは名探偵ではない」と下記のように述べていた。

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 小説の名探偵は優秀な頭脳を持ったキャラクターである。さらには作者と同等の知識・常識を持ち、同じ思考方法、論理過程から正解に辿り着くことができる。それに対して、プレイヤーは特に謎解きを得意とするわけではない。当たり前だが、GMとプレイヤーは別人である。同じ知識を持たないし、思考形態も異なっている。ゆえに名探偵となり得ない。稀に、似たような趣味を持ち、GMの手の内を読みながら謎解きに挑戦するプレイヤーもいるが、往々にして見当違いをして迷宮に迷い込む場合が多い。

 プレイヤーに名探偵の役割を期待してはいけない。

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そのうえで「情報不足でプレイヤーにストレスを与えないよう、積極的な行動に見合っただけの情報を出そう。GMが自分自身では情報を出し過ぎだと思うくらいが、プレイヤーにとってはちょうど良い」と。

ミステリの参考として、下記の作品を挙げていた(2008年当時の記事より抜粋)。

ドラマ『科捜研の女』『トリック』『ガリレオ』、『必殺!仕事人』シリーズ、映画『チーム・バチスタの栄光』『八つ墓村』『犬神家の一族』、小説『百器徒然袋 雨』『心理試験』

 

最後に。イベント等で初対面メンバーで遊ぶ場合には、リテラシーの擦り合わせが必要だろう。「私の常識は、あなたの非常識」という言葉がある。ゲームだけでなく、コミュニケーションが関わる全ての場面において大事なことだ。アイスブレイクも兼ねて、質問することで互いに確認すると良いのではないか(元ネタは朱鷺田祐介先生のブログ「黒い森の祠」参考)。

 

1:名前(ニックネームで可)

2:TRPGやボードゲーム、人狼ゲームなどの経験

3:好きなゲーム

4:探偵物語/ミステリーと言ったら?

 

以上。長文になってしまったが。一度でいいから面白いマーダーミステリを遊んでみたいという想いから、過去2回の参加経験を振り返ってみた。

2019年2月20日 (水)

メタ認知力とTRPG

ビジネススキル「メタ認知力」が重要と言われている。鍛え方について考えてみたい。

1.「メタ認知力」の意味

心理学の定義によると「メタ認知」は「モニタリング」と「コントロール」に分けられる。しかしながら、ビジネススキル「メタ認知力」は「モニタリング機能」を指すようだ。以下に『ユーザビリティ専門家の育成に関する調査研究』での定義を引用する。「他人の思考について想像するのと同様に、上位の視点から自身の思考に対しても、第三者的に思考する能力のこと。この能力によって、自身の言動行動や発言を客観的に捉えることが期待される。」

 

2. トレーニング3種類

2.1 読書

UXリサーチャーの奥泉直子氏のブログによると「メタ認知力」を鍛えるため「小説をたくさん読むべし!」とのこと。受講者の講義記録ブログを拝見して行間を解釈してみる。読書するときに3つの視点がある。まずは読んでいる自分自身「読者(自分)の視点」を持つ。次に、感情移入したり、登場人物に対する想像力を働かせたりして「登場人物の視点」で思考する。三つ目に、どのように伏線を巡らせるか、どのようにストーリーを紡ぐかという「著者の視点(伏線)」がある。言い換えれば、創造主の視点である。これら複数視点を意識することで「メタ認知力」を鍛えられる。この訓練方法の短所としては、視点を意識しないといけないこと。個人的には、あまり視点を意識して読んだことはないので、やや難しい気がする。

 

2.2 映画鑑賞

読書の他の鑑賞的趣味に「映画鑑賞」がある。文字だけでなく映像表現があり、音声情報もあるので、読書より客観的に鑑賞できる。読書と同様に「自分の視点」「登場人物の視点」「創造主の視点」の3つの視点から見ることができる。長所短所は似ているので、読書と映画鑑賞と、個人の嗜好で選択すれば良いと思う。ただ、メタ認知しすぎると、創造者の意図とかを深読みしたくなってしまう。

 

2.3 芸能(能楽、狂言、演劇など)

能楽の大成者、世阿弥の言葉に「離見の見」がある。能楽を演じる者が観客の目線を持つ、すなわち客観的な視点を持つということである。これは能楽に限ったことではない。演技する芸能分野に関わる人は意識しているであろう。「離見の見」を意識して修錬を積んだ役者は「メタ認知力」が鍛えられているといえよう。しかし、一般人に芸能系活動への参加は難しい。練習・公演に時間リソースを必要とされる。趣味的に嗜むことは難しい。

 

3. 「メタ認知力」とTRPG

さて、自分の趣味「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)」である。大きな特徴として、参加者が2種類の役割に分かれる。司会進行を担当するゲームマスターと、1人のキャラクターを演じるプレイヤーである。映画に例えると、監督と俳優の役割。参加者は意識/無意識の違いあれど複数の視点を切り替えることになる。

(RPGについて補足説明)米国で最初のRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』が発売されたのが1974年。派生して『ウィザードリィ』等のコンピュータゲームが生まれ、日本に輸入されて影響を受けた『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』等がヒットした。それで「RPG」という言葉からコンピュータゲーム(CRPG)を連想する人が多いため、「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)」という和製英語が作られた。だが、会話主体という本質を的確に表している。

 

3.1 プレイヤー

まず、TRPGを始めて初期の頃はプレイヤーを担当する。プレイヤーは通常1人のキャラクターを担当する。その台詞や行動宣言はキャラクター視点である。そして同時に、ルール等を通じて、プレイヤー視点で考えることも多い。意識せずとも、メタ思考の経験を積むことになる。

 

3.2 ゲームマスター

演出・脚本・俳優・裏方などを兼ね備えた進行役がゲームマスターである。すなわち、世界を統べる神の視点、ストーリー構造を考える語り部の視点、それから脇役(悪役・ヒロイン・支援者・依頼人・一般人ほか)の視点、さまざまな視点からゲームに参加する。複数の視点を持ってシナリオを構想・制作し、セッションを運営。おのずと、メタ思考を活用する。

 

3.3 ゲームマスター&プレイヤー

一般的には専業ゲームマスターの人や、プレイヤーだけを遊ぶ人もいる。しかし、積極的にTRPGを楽しもうと両方をやる人が多い。両方の経験を積むことで、ゲームマスターのときもプレイヤー視点で考えたり、プレイヤーのときも客観的にゲームマスター視点で考察できる。両方をバランスよく遊ぶことで、複数視点の切換えを自然と考慮していくようになる。(1:3から1:4程度の比率がベスト)

 

TRPGは創作活動、演技、鑑賞という前述の要素を併せ持つ。しかも、参加費用は比較的に低い。観客に魅せる芸能などと異なり、多少の失敗は許容される。短所としては、時間コストが高い。実際のセッションは4,5時間。映画なら2本分である。シナリオ制作やルール理解などの準備にその数倍の時間がかかる。さらに、遊ぶには仲間が必要。そして最大の短所は、他と比較してマイナー趣味であること。でも逆に、マイナーである点は個性を生かすことにつながる。

「メタ認知力」を鍛えなくてもTRPGを遊べるし、そう高くない人もいるだろう。それでも、より濃く、深く、真剣に楽しみたければ「メタ認知力」スキル概念を認識し、実践と内省を繰り返し、鍛える。趣味の楽しみとスキル向上の良い相互作用ができると思う。

 

参考資料

『[改訂版]RPG技術論』(稲場大介 編纂、京都大学ロールプレイングゲーム研究会)

『メタ思考トレーニング』(細谷功、PHPビジネス新書)

『メタ認知で〈学ぶ力〉を高める 認知心理学が解き明かす効果的学習法』

(三宮真智子、北大路書房)

『ユーザビリティ専門家の育成に関する調査研究』(財団法人 ニューメディア開発協会)

『クトゥルフ神話TRPGノベル オレの正気度が低すぎる』(内山靖二郎、KADOKAWA、2019年)

フェルミ推定の考え方を問題解決に生かす

細谷功氏の著書『メタ思考トレーニング』を読んで、10年前に講義「地頭力を鍛える」を受講したことを思い出した。2009年8月29日に東京へ行ったときを振り返ると・・・。第一の目的地は「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」いわゆる、お台場潮風公園の1/1ガンダムだ。行って良かったと感想だけではない。むしろ、行かねばならなかった。身長18mの大きさには確かに威圧感を感じる。しかし、1/1モックアップを作ったことで、いろんなことが見えて来た。第一印象は、軽い。その大きさにかかわらず、質量が軽く見えた。ガンダリウム合金でなく、外装にFRPを用いているので、気のせいではない。次に、ダムは無駄だよなと思った。サナリィは正しい。F91やVの時代になってダウンサイジングされたのは然るべき理由があるようだ。全長が大きいとデッドウェイト部分も増える。軍事利用の制圧目的でなければ、デカイことは必要ないと思った。三番目に、ミスト噴霧や発行ギミックは感心した。動くがあると観客の反応も良い。でもFRPなんで、首の可動が精一杯。四肢を動かすには、強度などがより要求される。ということで、1/1の次は1/2でもいいんで動力機構を組み込んだ奴だろう。日本の技術力なら不可能でないはずだ。

というような感想をもった。さて、2019年・・・。

講義の振り返り「フェルミ推定の考え方を問題解決に生かす」

 フェルミ推定を知って、「正解のない問題」に対して抽象化と仮説で考えることの重要さを学んだ。特に、限られた時間で物事の推測を要する場合に役に立つ。

 現実に起きる技術的問題を解決するにあたり、一つの障害として情報不足がある。情報収集にばかり時間をかけられない場合や、情報収集の手段が不十分な場合だ。情報不足を理由にわからないと言ってしまうこともできる。しかし、手持ち情報から推測するために、前提条件を自分で決めればいい。条件を考えると推定が可能になる。また、問題構造を抽象化して考えることで、骨組みの似た別の問題を参考にすることもできる。

 フェルミ推定の思考法が役に立つのは問題解決だけでない。情報を解析して立案した対策についても、実施前の段階ではどれほどの効果を挙げるのかわからない。とにかく実行してみるのも一つの手段ではあるが、フェルミ推定を使えば実行前に効果を試算できる。仮説とはいえ定量的に示すことができる。

 業務などで現実に直面する問題では、いかに品質向上に効果がある対策でもコストや納期との兼ね合いを考えなければならない。費用対効果を明確にしたうえで上司や関係部門を説得しなければならない。条件を設定して試算し、実際に効果があるのかを事前に推定した上で定量的に理論を固めれば、実行の承認を得るために役に立つ。

 現実に直面する問題には前例のない場合もある。だが、抽象化したり仮説を立てたりすれば、過去の事例から何らかのヒントは得られる。想定は可能である。だから、事後に想定外と言うのではなく、フェルミ推定などの思考方法を活用して、事前に十分想定していこうと思う。

2019年1月20日 (日)

よねざわ流プレゼンテーション実践セミナー

プレゼンテーション実践セミナーを受講した。講師は、よねざわゆかり先生(TEDxKyotoスピーカコーチ)。約30分を講義を聴いた後、準備30分で1回目のbeforeプレゼン。再構築ポイントを聴いた後、20分で手直しして2回目のafterプレゼン。参加者10名のプレゼンを聴いて、それぞれにコメントをするという「聴く」姿勢も練習できたセミナーだった。

課題プレゼンのテーマは、2019年12月31日、今年を一文字で表すと。ある意味で今年の抱負を語るようなお題だった。1分、スライド代わりの紙3枚以内というレギュレーション。準備は手作業。パソコン持ち込みの人もいたが、アナログが推奨された。手順は、一人KJ法ともいうべき発想法。とにかくキーワードを書き出し、次にグルーピング。「核のメッセージ」「構造」を見つける。それから、物語を考える。30分で内容を準備した。1回目は3人一組で聴く役割と観察役を分担し、振り返り。

再構築にあたってのポイントは5+1点。

1. なぜこれを伝えたいのか。

2. シンプルに。一言でいうと何か?

3. あなただけのストーリー。あなたの言葉で語る

4. 共感

5. 数字、キーワード。

そして、何度も練習すること。

2回目のプレゼンは10人の前で。各人がコメントを書いたので、後でも振り返れる。短時間で効果あるのか、皆さん、時間60秒に寄せてくる。十人十色で様々なプレゼンがあった。他の参加者のネタは、チャレンジ的な「勝」「新」「掴」「多」。平穏無事や家庭の充実など「裕」「穏」「満」「動」「整」。講師コメントでは、声の良さや姿勢の良さへの言及が印象的だった。姿勢がブレなければ、語りもブレないという。内容に関しても「軸」が大事だそうだ。

自分のネタは「百」。HCD専門家、何それ?で掴み。スキルがあっても、日本刀のように研がないと錆びる。学び続けることが必要。学びは、インプット&アウトプット。2019年に百件くらいできたので「百」。裏の意味は、百式に引っ掛け。マーカーに金色が無く、黄色で代用(誰も理解しなかった様子だが)。数字の100ではなく、多いという意図である。

過去にガー・レイノルズ先生のセミナーを受講したり、藤沢先生の書籍を読んだり、いろいろなプレゼンを見てきた。講師によらず類似点もあれば、個性の出る部分もある。今回も先生の個性の出たセミナーで、新たな知見を得られた。

ペルソナと失敗学

1月19日、高槻市の関西大学で開催された失敗学会フォーラム160大阪に参加した。講師は関西大学の小澤守教授と、マイナンバー対応上級個人情報保護士の中野拓視さん。駅に近い奇麗なキャンパス。構内の廊下にはゼミ研究発表パネルがずらり10件以上展示してあり、興味深かった。「ギャンブル依存と体育会系の関係」「災害時の対応」「情報教育」など。

中野拓視氏「失敗予測の手法」はペルソナの話と手法データ化の話の2本立て。個人情報漏洩の原因の60%がヒューマンエラーということで、対策研究のため失敗学会に入会された。ゲームでもなく、HCD関係ではない、心理学用語としての「ペルソナ」を久しぶりに聴いた。「外的側面」と定義され、場面や人に合わせて(誰でも、無意識に)ペルソナを使い分けているとのこと。しかし、SNSなど仮想空間ではうまく使い分けられないことでプライバシーが露見して事件が起こるという意見。SNSなど初期設定で個人情報を非公開にすべきと提言があった。設定を非公開に変更するのは、使用者の情報意識に依存する。だから、悪用されるおそれがある。ネット黎明期、パソコン通信やインターネット初期の2000年頃までは匿名社会だった。ハンドルネームというペルソナを使って情報交換していた。たぶん、Faebookから実名社会になったと思う。

ネットと関係なく「ペルソナ」という用語を初めて聴いたのは20年以上前、TRPG『トーキョーNOVA』において。キャラクターは22種類から選択した3つのスタイルを持ち、それぞれをキー/ペルソナ/シャドウと呼んでいた。本質、外面、無意識という認識だった。ゲーム上ではペルソナ切換えという行動ができた。それがペルソナを知る最初のきっかけ。現実でも使い分けていると再認識した。最近では、マーケティング・商品企画分野での「ペルソナ」をよく聞く。実際、業務において作成/使用したこともある。

小澤守先生「ボイラ破裂と規制-その歴史的展開」はボイラー300年の歴史。技術の発展において、イギリス人が果たした役割が大きい。しかし、日本人は何も貢献していない。それなのに、現在の世界の火力発電所で使用されているボイラーはほとんど日本製。日本の欠点として「デザイン(システム構想・設計)」ができないと指摘されていた。ボイラー技術が発達してきたのは、金属材料や水処理技術の発達に伴うという点が興味深かった。

イギリスでは1854年にMSUAが発足し、いわゆる失敗情報、どんな原因で破裂したか等を情報共有したという。破裂事故を無くすだけでなく経済性にも貢献したらしい。最初の会員2万台だったのが、効果を知ってから会員10万台に増えたのがおもしろい。小澤守先生は、最近の大学教育はコンピュータ中心だが、現物の実験をして失敗経験を積むことが大事だと提言されていた。おもいきり失敗できるのは、学生の間。その期間に失敗でき、経験を積めることは素晴らしいと思う。なかなか興味深い知見を得られた1日だった。

2019年1月14日 (月)

「匠の技の保存継承」聴講

1月12日、京都工芸繊維大学で開催された日本色彩学会の新春講演会「匠の技の保存継承」を聴講した。学会員ではないけれど、web開催案内を見て興味を持ったため。

 12時過ぎに京都工芸繊維大学へ到着し、まずは美術工芸資料館『南方熊楠 ~人、情報、自然~』を鑑賞した。昔、ジャンプ連載『てんぎゃん』で知っていた程度。改めて、南方熊楠の学術探究の姿勢に感銘を受けた。抜書(コピー&ペースト)、腹稿(マップ図の構想メモ)という知識の収集、展開は現代のインターネット的思考を先取りしたかのようであった。

講演会「匠の技の保存継承」は京都工芸繊維大学で2004年から研究されてきた「伝統産業技術の継承と発展に関するテーマ(科学研究費)」の内容からの講演。4人の先生による盛り沢山の内容だった。対象は、いわゆる職人芸の伝統技術から茶道などまで幅広いようだった。

森本一成氏(京都工芸繊維大学 名誉教授)

「技能の保存継承のための技能素からのアプローチ」

芳田哲也氏( 京都工芸繊維大学 基盤科学系 教授)

「動作計測や心理的計測から明らかになった匠の技(土壁,お茶,和菓子など)の特徴」

野宮浩揮氏(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 准教授)

「お点前の動作の特徴解析とビデオへのアノテーション挿入・表示システム」

渋谷雄氏(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 教授)

「技能習得支援のための仮想鏡システムと技能の保存継承のこれから」

背景の問題点として、伝統芸能の匠の技・コツは「暗黙知」に依存し、「見て盗め」と言われる。これでは後継者は減少。暗黙知を身体計測(ビデオ撮影の解析、筋電図、注視点分析)や心理調査(YG検査、心拍変動)でデータ化、形式知化し、教育に使って行きたいとのこと。素人と熟練者の動作を比較検証して研究されている。技能を構成している要素「技能素」という考え方。

「暗黙知の4層」説

1観察可能、記述できる。

2見るのが困難、言語化できる。

3.作業者が自覚していないが、聞き取って言語化。

4.無意識、言語化できない。

匠の技の共通点としては、再現性が高い。一定のリズムとタイミング。姿勢が良い。環境変化に対応。性格特徴(ディレクター型が多い)。などを挙げられていた。個人的な経験からの感想として、リズムとタイミングは呼吸と関係する。居合道の型稽古においては呼吸を意識する。職人芸においても長年の研鑽で一定の呼吸が形成されるのではないだろうか。

渋谷先生の「仮想鏡システム」を聞いて、学生時代に武道場の鏡を見ながら居合道の稽古をしたことを思い出した。システムでは、対象者だけでなく教師データと比較投影されるとのこと。茶道など細かい所作への適用は難しいが、身体運動に適しているとのこと。講演会の対象ではないが、各種の武道における型稽古の教材に使えるのではないかと思った。もしも昔このシステムがあれば、もっと上達できたかも・・・。

ディスカッションにおいて「型はなぜ伝統芸能で重視されているのか?」という質問、「型が心を作るのでは」と言う意見があった。この講演会では直接言及無かったが『守破離』の『守』を学ぶことだろう。型というのは形だけに見えるのかもしれないが、実際にはストーリーが付随する。例えば、居合道の型では自分と同程度の体格の敵を仮想し、その行動をイメージしながら対応して「後の先」で制する。教本や伝書には想定の文章が書かれており、ビジュアルイメージが分からず苦労したものだ。

本研究では、素人と熟練者のデータを比較し解析していた。熟練者と名人との違いについては、判明していないとのこと。これは『離』を追求するに至るかどうかと思う。言葉にすれば3文字だが、実際の修錬は難しい。

測定対象の特定の作業だけでなく、環境、準備、後片付け、まで一連のことを意識する必要という意見もあった。これも「UX=おもてなし」説に通じる。

様々な身体計測の手法は業務に近い領域。伝統芸能の稽古は過去の経験に似た話。暗黙知の形式知化は、公私ともに取り組んで行くべき課題。趣味分野も含めた自分の興味・経験に関連して様々な知見を得られた講演会だった。複数の経験が融合して考察できる点が興味深い。

2018年9月17日 (月)

KYOTO CMEX 角川歴彦氏&荒俣宏氏

2018年9月14日(金)に休暇を取って「KYOTO CMEX 10周年記念講演会」を聴講した。「KYOTO CMEX」の存在を知っていたけれど、過去にイベント参加経験なし。今回は角川歴彦氏の講演会と知って、聞きたいと思い参加した。角川歴彦氏といえば1980年代後半に『コンプティーク』誌で『ロードス島戦記』連載が始まった頃からTRPGの普及発展に尽力し、角川スニーカー文庫を立ち上げた偉大な人。そして、対談の荒俣宏氏は『帝都物語』を大ヒットさせ、今は漫画ミュージアム館長。ビッグネームに期待が高まった(予期的UX)。参加者は約200名。関係者が多そうだったが、自分のような一般参加者もいた。

◆角川歴彦氏講演「コンテンツ価値の劇的変化 Deep Insight」

・1990年代後半からデジタル革命とIT革命で、メディアとコンテンツが大きく変わった。コンテンツの価値が高騰している。

・GAFAの存在が大きい(Google, Apple, facebook. Amazon)。

・海外ではシリコンバレー、ハリウッド、通信事業が三つ巴でコンテンツ争奪戦。

・コンテンツ産業は5年前の3倍。2兆円市場。右肩上がり。

・映画『君の名は。』(125か国で展開)のように世界で大ヒット。

・日本のキャラクターは世界に輸出できる。これができるのは日本とアメリカだけ。 

◆対談 角川歴彦氏×荒俣宏氏

「日本のコンテンツが世界に広がる ~妖怪から見るクールジャパン~」

・出版の中核の一つ「ライトノベル」では異世界モノが多い。異世界は日本のコンテンツの根っこ。昔からある。

・どの国も1つは異世界を持っている。日本とヨーロッパでは異なる。

・日本の持つ異世界の源は、地形とそこに住む人。例えば、縄文文化。山の中には食料など生活に必要なものが揃っている。隠れることもできる。『日本書紀』か他の文献に「山の人は100倍力が強い」「歯向かって来ない」等の記述がある。強いけれど戦わないというのは「和」精神のルーツではないか。

・ファンタジーは本当はおそろしい。仲良くなるには、片方が抵抗しない。日本の場合は完全に勝たない。ある程度で線を引く考え方。(例:自動車業界、数年前までの家電業界での複数社共存)

・異世界と共存するには2つの考え方があり、1つはタブー。『鶴の恩返し』のようにタブーを破るといけない。やめた方が良いという感覚を持つこと。

・共存のキーワードのもう一つは「変化(へんげ)」 能や歌舞伎にも七変化などがある。ヨーロッパは変化しない。例えば、ダース・ヴェーダーの人気の理由は良いか悪いか分からないから。

・京都は妖怪の多産地。土蜘蛛、酒呑童子など。陰陽師は退散するようにお願いをする。武士が現れて実力行使するようになった。共存するには。武力を使わない。

・日本は鎮めるのが得意であり、一種の「おもてなし」

・ゲームによりシミュレーションできる。

約40分の対談は御二人が熱く語って、あっという間でした。改めて、縄文文化と妖怪に関心を持ちました。会場ホテルに隣接する京都駅へ出て、台風21号に被害を受けた天井ガラスに、自然の猛威を感じました。

翌日、忍術バトルRPG『シノビガミ』セッションに参加して、日本を揺るがす大事をネタにしたシナリオに流派「土蜘蛛」のキャラクターを選択したのも奇縁でした。三つ巴バトルに勝利し、現政府に対し和の精神を尊重してもらう結末。

2018年3月18日 (日)

AFFコンベンション

3月17日(土)は大阪で開催されたグループSNEのAFF発売直前記念コンベンションに参加した。前半は3時間TRPG。卓はもちろん、AFFだ。プレイヤーはゲームブックを遊んだ世代の推定40代ばかり。GMは、こあらだまり先生。プレロールドキャラからエルフ魔術師を選択した。このシステムの魔法は強い! AFFの発売が楽しみ。遊びやすいので初心者向けかもしれない。

後半は、ボードゲーム/カードゲーム3つ。友野詳先生インストの「キルDr.ラッキー」で勝利した後、脱出編で最初に脱落。清松みゆき先生インストの「テストプレイなんてしてないよ黒」」で不条理を感じ。最後は川人忠明先生インストの「ソードワールド2.0ボードゲーム/ファンタスティック・フライト」体験版。インストラクターが豪華メンバー。

AFFコンベンションの最後は安田均先生の新作情報。北沢慶先生が発表した二次創作ガイドラインには驚いた。正式にはKADOKAWAが公開するらしいが、従来に比べて緩い基準で、主に紹介・拡散を企図したものと思われる。時代が変わった風を感じた。

2018年2月14日 (水)

予備校講師によるRPGプレイヤー講座

2月某日。サークルの後輩で予備校講師を職業とする蟻人氏が学生向けにRPG講座をすると言うので、聴講した。古くはRPGマガジンやRole&Rollの雑誌記事、最近では単行本『なぜなに未来侵略』などで古強者プレイヤーには既知の内容ではあるが、書籍を読むよりも、プロフェッショナル講師がテクニックを活用して教える方が効果が高いだろう。また、書籍などでもGM講座に比べて、プレイヤー技術論は少ないので貴重である。備忘録代わりにブログに記す。

夕方から100分の講義。「ロールプレイ論」と題しているが、あくまでも個人個人が考えるためのきっかけ作りであり、自分なりに考えることが大事である。事実として、プレイヤーが上手い人も下手な人もいる。基準は、本人が楽しんでいるか。他の参加者を楽しませているか。

RPGプレイヤーとして3つの要素は、キャラクタープレイ、(狭義の)ロールプレイ、チームプレイ。

ロールプレイの3つの役割

・ゲーム(前衛、後衛など)

・シナリオ(物語でのPC配置)

まず、役割を認識する。キャラ作成の段階で設定が合わないと、GMはリテイクするべき。確認して、実行する。

・プレイヤー(サポート、フリとフォロー)

答えやすい質問を投げる。友好的なフリ。フリのためには、相手のことを把握する。

キャラクタープレイがうまくなるためには、ストーリー経験値や教養が必要。いろんな作品に触れて知っておく。「RPGは教養が役立つ」

作成時にキャラ立てを考える。自分でわかりやすいキャラを作る。一言で表す。そのキャラ立てに対して、一貫したプレイ。変更するには、人格変更手続きを経る。行動方針がキャラ作成の最重要事項。方針が無いと、エンジンのない自動車。

チームプレイが大事。TRPGは複数人で協力するゲームだから、他の人を知る。キャラ立てのため、話し合いながら作る。キャラ被りすると不幸な事態。キャラ紹介するときに、台詞に対して掛け合いしても良い。あとでサポートしやすいように、関係性を設定すると良い。例えば、血縁関係。F.E.A.R.ゲームにあるPC間ロイス(因縁、コネ)は詳細設定を作成する前に振ってもいいのではないか。

大学サークルという独特な環境ゆえに、先輩が後輩をサポート、フォローする。大抵の場合は後輩のキャラを見つつ、バランス取りを考える。という独特の文化があるが、その他のことは、サークル外の一般的なTRPGにも通用するのではないかと思う。知っているつもりのことでも、自分自身のプレイングを振り返る良い機会になった。

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